りらく庵の想い
私が店舗で働いているころ、特に記憶に残っている方がお二人いらっしゃいました。
お一人は、たびたびお時間変更の連絡をされる方。
「すみません。子供が寝付かないので、もう少し時間を遅らせていただいてもよろしいでしょうか?」
その方はシングルマザー。
早朝から深夜まで目まぐるしいシフトでバリバリ働いている方でした。
前日は23時まで働き、次の日は早朝5時の出勤もザラ。
その中でまだ小学校低学年の男の子を育てられていました。
もう一人は、80歳近いおばあちゃん。
腰痛がひどく、ブロック注射をしても症状はさほど良くならず。
運の悪い事にその後歩行障害が起こり、ご自宅から店舗へのバス一駅区間を歩くのもつらいという状況でした。
雨の日は特に大変です。
一生懸命ケアさせていただき、良かったよと喜ばれたのもつかの間。
雨の中、右肩を濡らしながら杖をついてひょこひょこと帰られるのです。
そのおばあちゃんの背中を、私は口惜しい気持ちでお見送りしていました。
楽な仕事はなかなか無いですよね。どのお仕事も大変かと存じます。
ですが、私どもが拝見した中で一番お辛い方は、
『休みたくても休めない方』ではないかと思うのです。
マッサージを受けようにも、なかなか時間が取れない。ご自宅を出られない。
私はあのお二人がしっかりサービスを受けれて、疲れを癒していただくためにはどうしたら良いかと考えた末、
出張ボディケアりらく庵を開業させていただきました。
まだまだ想いにはほど遠いですが、一人でも多くの方に疲れを癒していただくために、営業を続けていきたいと思います。